綺麗に繕われたぬいぐるみをアイから受け取り、廊下を歩いていた。アロイスはまだ俺の部屋にいるらしい。寝ているのを確認したらすぐに戻って来ても良かったくらいなんだけど、律儀な性格のせいか、俺が戻るのを待っているのかもしれない。 来た道をまっすぐに歩いていると、ドア越しのくぐもった泣き声が聞こえてくる。サイファだ。アロイスはいったい、どんな顔をしているんだろうか? 最後の数十メートルを走って戻った。